株式会社スカイインテック

株式会社スカイインテック 株式会社スカイインテック

利用ソリューション:空調設備リニューアル
対象設備:三菱電機製
目的/課題 竣工から25年が経過し空調設備の更新時期が来ていた。地下階の熱源機がつくり出す冷温水により全館一括で冷暖房を行うセントラル方式を採用してきたが、フロアやテナントごとに冷暖設定のできる個別分散方式へのリニューアルも検討していた
解決策 タワーの形状や大規模ビルであることや室外機の設置場所などを考慮して、セントラル方式の継続を選択。熱源機の一部交換後、精度の高い設備診断を行い、その結果を踏まえ、生かせる設備はそのまま使用しながら快適で高効率のビル環境を目指す
効果 『facima』のデータに基づいて、工事済みのフロアごとの検証、段階を踏んで工事を進め、作業効率の向上やコスト抑制を図ったリニューアルを実現

お客様インタビュー

弊社にご相談いただいた背景について教えてください

私どもが管理運営するタワー111(トリプルワン)は、高さ111mの高層棟と多目的ホール、商業施設等が入る低層棟からなるビルです。1994年の竣工以来、エレベーターや空調設備に関して三菱電機ビルソリューションズと保守契約を結んでいます。ビル管理システムの『facima』を導入し、空調・照明設備の一括管理も行っています。竣工から25年が経過するにあたって、エレベーターリニューアルを行う中で、空調設備のリニューアルもご提案いただきました。

今回のリニューアルの内容について教えてください

竣工時からのセントラル方式を継続することとし、まず熱源機を一部交換しました。大型のターボ冷凍機、吸収式冷温水発生機の4台(計1200RT)が稼働していましたが、小型モジュールタイプのチラーと吸収式冷温水発生機4台(計1000RT)に更新。各階で求められる負荷に対し、こまめに適量の冷温水を供給できるようにしました。さらに設備保全の長期計画に基づいて、より適切な更新を行うために空調設備診断を行いました。機器全般に経年劣化が見られ、機能低下や電力の浪費があることが判明しました。これを受けて空調機のオーバーホール(分解・点検・修理)や一部交換を計画。使用できる機器と劣化した機器を分けることで、使用可能なものは極力維持してコストを抑え、同時に空調の停止期間を短くしてテナントのお客さまへの影響を最小限にしました。

実際の工事の状況について教えてください

全館のリニューアルに先立って、トライアルフロアを設けて工事を行い、改修方法を検証しました。室内環境(温度・湿度・CO2濃度)、空調機(能力・風量・騒音)、自動制御機器(VAV)の各項目で検証し、ほぼ想定通りの効果が得られたため、以後3フロアずつ計画的に工事を行っています。『facima』のデータで工事済みのフロアごとに検証を行い、段階を踏みながらより良いリニューアルを進めています。実際の工事は空調効率低下の主な原因となっていた各フロア天井内のVAV装置( 可変風量制御装置)を交換し、メインの空調機は部品の一部交換整備にとどめるなど作業効率の向上やコスト抑制を図り、廃材を最小限に抑えるなど環境に配慮しています。テナントのお客さまにご迷惑がかからないよう、工事は空調機がフル稼働する夏場や冬場を避け、中間期の休日を中心に行っています。

施工ギャラリー

その他・補足事項

テナントのお客さまに最適な環境を提供することを第⼀に、SDGsへの貢献やGXを意識して消費エネルギーの最適化を図る取り組みに⼒を入れており、エネルギー使⽤量の削減、再⽣エネルギー活⽤に向けた情報収集も積極的に⾏っています。また、計画的な管理保全に努め、万が⼀の事態が発⽣しても速やかに適切な初動が取れるよう備えています。
<本記事は広報誌「Fika!」秋号(通巻7号)2023年10月1日発行にて掲載>

インタビュー当時の所属 
北陸支社 ファシリティ統括課 営業係 主任

担当者:河原 大樹

富山、金沢、福井の3県で空調工事の営業を担当しています。本ビルのリニューアルでは、トライアルフロアの改修検証工事から関わり、結果報告を提出後、費用対効果についてお客さまにご納得いただいて工事を実施しました。工事開始後に世界情勢の急変があり、価格高騰や納期の面についてご理解をいただくため、お客さまのもとに足繁く通いました。私の営業活動におけるモットーは、「お客さまにより良いものを選んでいただくこと」です。付加価値の高い製品やサービスの提供を心がけており、本工事でもそれを実践できたと思います。高層棟に続く低層階のリニューアルについても改めて設計部門や工事部門と連携し、より効率的で高付加価値なリニューアルを目指します。今後もバリアフリー化などを見据えた設備改修について、お客さまがより良い選択ができるよう貢献してまいります。

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