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2012年01月24日
マルチジェット方式を用いたビル空調用フィルター洗浄装置
第32回(平成23年度)優秀省エネルギー機器表彰
「日本機械工業連合会会長賞」を受賞
“ビルを、まるごと、心地よくする”― 三菱電機ビルテクノサービス株式会社(取締役社長:石川正美)の「マルチジェット方式を用いたビル空調用フィルター自動洗浄装置が、一般社団法人日本機械工業連合会が主催する第32回(平成23年度)優秀省エネルギー機器表彰(※1)において、「日本機械工業連合会会長賞」を受賞しました。なお、今回の受賞は、当社ならびに基礎技術開発を行った三菱電機株式会社(執行役社長:山西 健一郎)の両社が受賞したものです。
当社では、使用後のビル空調用中・高性能フィルターを洗浄して再生利用するフィルターン事業(※2)を2002年より開始し、大宮工場(さいたま市北区)を中心にフィルター洗浄を実施してきました。そして2011年2月、洗浄処理能力増強(大宮工場での洗浄能力年間3万枚)のため新工場をさいたま市岩槻区に開設するにあたり、従来の超音波を使った装置に比べて、洗浄処理能力が高く、環境にも優しいマルチジェット方式を用いたビル空調用フィルター洗浄装置を開発・導入しました。
ビル空調用フィルターは、山と谷の蛇腹が繰り返される複雑な構造(プリーツ構造)のため、機械による自動洗浄には超音波洗浄が主流でした。この超音波洗浄は、超音波で発生する微細な泡の衝突により汚れを除していたため、時間と多くのエネルギーを費やしていました。
これに対し、今回受賞したマルチジェット方式による洗浄装置は、洗剤やすすぎ水の液体と高圧エアーを多段階スプレーすることにより、フィルター繊維間に捕捉された汚れ成分を排出します。その結果、洗浄時間、消費電力量、水使用量、装置設置面積などにおいて、超音波洗浄よりも圧倒的に優れた性能を実現するとともに、環境負荷を大幅に低減する特長を備えています。
■マルチジェット方式による洗浄装置の省エネ性(当社超音波洗浄との対比)
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洗浄時間 |
従来比約1/6 |
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洗浄使用量 |
従来比約1/2 |
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消費電力量 |
従来比約1/3(設置後1年間の実績値) |
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装置設置面積 |
従来比1/5 |
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水使用量 |
従来比約1/2(設置後1年間の実績値) |
■洗浄処理能力
2011年2月よりさいたま市岩槻区の新工場で稼働開始。現在年間5万枚の処理能力を備え、将来は2倍の10万枚に処理能力を増強予定。
■受賞概要
・表彰機器名:マルチジェット方式を用いたビル空調用フィルター自動洗浄装置
・受賞社:三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱電機株式会社
・表彰式
日時 平成24年2月8日(水) 16:00~
場所 経団連会館
※1:優秀省エネルギー機器表彰制度
一般社団法人日本機械工業連合会が主催。1980年度から毎年実施し、今回で32回目。優秀な省エネルギー機器を開発して実用に供することにより、エネルギーの効率的利用の推進に貢献していると認められる者及び企業その他の団体を表彰し、もって優秀な省エネルギー機器の普及を図るとともに、省エネルギー機器の開発を促進しようとするものです。
※2:フィルターン事業
使用済みのビル空調用フィルターを回収し、洗浄再生可能なフィルターを取り付けた後、回収したフィルターを洗浄し、再びユーザーのビルに搬送します。再生したフィルターはユーザーが保管し、適切な時期に交換するというサイクルを繰り返すことで、コスト削減や環境負荷低減を実現します。
以上