京東集団本社ビル（二期工事）（イメージ）

　三菱電機ビルソリューションズ株式会社（取締役社長 松本 匡、本社：東京都千代田区）は、中国での昇降機販売を担う上海三菱電梯有限公司が、中国ネット通販大手「京東集団（JD.COM）」が建設した大規模オフィスビル「京東集団本社ビル※1」の二期工事向けに、エレベーター123台を納入しましたのでお知らせします。

　「京東集団本社ビル」は、北京市亦庄（イージュアン）経済開発区にある大規模オフィスビルで、地下5階を含む地上19階建て、延床面積53万平方メートルに約1.5万人が勤務し、A棟、B棟、C棟で構成されています。毎日多くの社員と来訪者が行き交うため、通常のビルに比べ各階の人員密度が高くなることが予想されており、ビルの利用者が集中する時間帯のエレベーターの待ち時間の短縮が課題でした。

　今回納入したエレベーター123台の内、高層区に納入した84台は、通常40～50階建てビルに納入することが多い、高層ビル向け大容量エレベーターを採用しています。複数台の群管理方式及び、エレベーター行先予報システム（Destination Oriented Allocation System※2、以下、DOAS）に対応した大容量エレベーターの納入により、一度に多くの利用者を効率的に輸送し、ビル内交通量の緩和や快適な移動に貢献します。

京東集団本社ビルは、スマートビルとして顔認証システムでの入館、高速5Gネット回線およびそれを活用したIP電話・WEB会議システム、AIを活用したビル監視システムやスマート照明システムなど、様々な最新のビル設備が導入されています。当社は群管理及びDOASに対応したエレベーターの納入により、本スマートビルにおける、ビル内の円滑な移動をサポートします。
1．複数台のエレベーターの運行を効率化する群管理システム
・通勤など混雑時の待ち時間や電力の無駄を制御し、効率的、省エネかつ円滑な移動を実現
・AIを活用して混み具合を予測し、配車台数やタイミングの制御により配車を最適化

2． 行先予報システム搭載により快適なエレベーターでの移動を実現
・行先階ごとに利用者を分散し、エレベーターホールでの渋滞や混雑を緩和

・乗場のカードリーダーにIDカードをかざすことによって行先階が予め登録されるため、エレベーターへのタッチレスでの乗車が可能

※1　本ビルはスマートビルとして最新のビル設備が導入されているほか、中国の「緑色建築評価」 （2006年施行の中国グリーン建物（緑色建築）を 評価する国家基準（GB規格））に基づき環境に配慮し設計されている。

中国は、昇降機の年間新設需要が90万台を超える世界最大の昇降機市場です。不動産市場の投機抑制などにより台数増加は一時期より鈍化したものの、公共インフラ設備投資や住宅需要に支えられ、今後も昇降機市場は緩やかに拡大する見込みです。当社は引き続き中国市場のニーズに応え、高品質な製品・サービスを提供することで、ビル内の安全・安心、快適な移動に貢献します。