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掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2011年05月30日

油圧式エレベーターを最新のロープ式機械室レス・エレベーターへリニューアル
「EleFine(エレ・ファイン)」発売
短工期と低コストを実現し、消費電力を約65%削減

三菱電機株式会社(執行役社長:山西健一郎)と三菱電機ビルテクノサービス株式会社(取締役社長:石川正美)は、既設の油圧式エレベーターを省エネ性・安全性に優れた最新のロープ式機械室レス・エレベーターへリニューアルする「EleFine(エレ・ファイン)」 を共同で開発し、2011年6月2日に発売、8月以降の出荷開始を目指します。


◆「EleFine(エレ・ファイン)」の特長

1.制御・駆動部のみ改修で短工期、低コストを実現


・最短の総工期は12日(内、連続休止日数は7日)。従来の一括改修する場合の総工期1ヵ月程度(全期間連続休止)に比べ、大幅な短工期を実現
・乗り場やかご機器などを流用することで、一括改修に比べ、機器にかかるコストを最大約25%削減

2.大幅な省エネを実現

・高い走行性能と省エネ性を両立する最新のロープ式機械室レス・エレベーターにリニューアル
・さらにインバーター制御との組み合わせで、消費電力を最大約65%削減(年間9万円以上)※1 
 ※1:1ヵ月の消費電力:油圧式 約530KWh、ロープ式 約180KWhの場合。電気料金目安単価:22円/KW
     三菱電機製油圧式エレベーターとの比較(定員9名、分速45m、6箇所停止)

3.安心・安全性に優れた機能を多数標準装備

・2009年9月に改正された建築基準法施行令に対応した「戸開走行保護装置」(大臣認定取得済)、「地震時管制運転装置」、「予備電源」を標準装備
・本震前の揺れ(初期微動/P波)を感知する「P波センサ付地震時管制運転装置」を標準装備
・停電時にバッテリーですみやかに最寄り階へエレベーターを着床させる「停電時自動着床装置」を標準装備


◆発売の概要
・価格:基本仕様参考価格:890万円から
(積載量450kg・速度45m/min・4箇所停止の場合で、建築関連工事他付帯費用を除く)
・リニューアル対象機種:三菱電機製の油圧式エレベーターで、バックプランジャータイプ※2
 ※2:バックプランジャータイプとは、エレベーターを押し上げるプランジャー(油圧ジャッキの可動部分)が、かご室の背面側に配置されたタイプです。
・販売目標:初年度(2011年度) 150台

<リニューアルイメージ図>

img1.gif
 油圧式エレベーター ⇒ ロープ式機械室レス・エレベーター


エレベーターのリニューアル市場について

三菱電機と三菱電機ビルテクノサービスは、2001年に、業界に先駆けてロープ式エレベーターのリニューアル専用エレベーターを共同で開発し、三菱エレベーターリニューアル「ELEMOTION(エレモーション)」の名称でリニューアル事業を展開しており、これまでに約17,000台の改修を行ってきました。そして、今年2月25日にはこれまでに培った実績やノウハウをもとに、昨今特に社会全体の強いニーズとなっている「省エネ」や「安心・安全」を実現できる、新たなロープ式エレベーターのリニューアル商品「Elemotion+(エレモーション・プラス)」を市場投入しました。
一方、油圧式エレベーターは、三菱電機製油圧式エレベーター約34,000台の内、設置後20年を経過してリニューアルの時期を迎えているものが約14,000台存在し、今後も増加傾向にあります。しかし、油圧式エレベーターは既に生産が終了しており、既設の油圧式エレベーターを完全撤去しロープ式エレベーターに一括改修する必要があることから、コストや工期などの改善が求められていました。
今回発売する「EleFine(エレ・ファイン)」は、油圧式からロープ式に変更する際に、乗り場やかご機器・戸閉装置・かごレールなどの機器は流用し、制御・駆動部のみを改修する新たなリニューアル商品です。これにより、最短の連続休止日数は7日間と従来の1ヵ月程度に比べ、4分の1以下に短縮するとともに、既設の機器の流用により一括改修に比べ機器コストを最大約25%削減できます。さらに、最新のロープ式機械室レス・エレベーターにリニューアルするため、消費電力も最大約65%の削減が可能で、大幅な省エネ化に貢献します。対象機種は約6,500台で、今後さらに対象機種を拡大する予定です。


◆「EleFine(エレ・ファイン)」の特長の詳細

1.制御・駆動部のみ改修で短工期、低コストを実現

(1)総工期は最短12日の短工期
総工期は12日(連続休止7日、時間帯休止5日)で、既設の油圧式エレベーターを完全撤去し、ロープ式に一括改修する場合の総工期1ヵ月程度(全期間休止)に比べて、大幅な短工期を実現します。

(2)機器にかかるコストを約25%(最大)削減
乗り場やかご機器・戸閉装置・かごレールなどの機器を流用することにより、一括改修に比べて、機器にかかるコストを最大約25%削減します。

(3)廃棄物重量を最大約60%削減
既設の機器を全て撤去した場合に比べて、廃棄物重量を最大約60%削減でき、環境への負荷を軽減します。

2.大幅な省エネを実現

高い走行性能と省エネ性を両立するPM(永久磁石:Permanent Magnetic)モーターを採用したギヤレス巻上機を用いた最新のロープ式機械室レス・エレベーターにリニューアルします。さらに、インバーター制御を組合せ、既設の油圧式エレベーターに比べて消費電力を最大で約65%削減(年間9万円以上)できます※3。
 ※3:1ヵ月の消費電力:油圧式 約530KWh、ロープ式 約180KWhの場合。電気料金目安単価:22円/KWh
     三菱電機製油圧式エレベーターとの比較(定員9名、分速45m、6箇所停止)


3.安心・安全性の向上

(1)新しい安全基準に対応
2009年9月に改正された建築基準法施行令に対応した「戸開走行保護装置」「地震時管制運転装置」「予備電源」を標準装備しました。

(2)新しい耐震基準に対応
耐震設計・施工指針(2009年度版)に対応。各エレベーターの据え付け状況などを実測・確認し、レール支持材の補強などにより、エレベーター機器の耐震性を強化しました。

(3)P波センサ付地震時管制運転装置を標準装備
本震前の揺れ(初期微動/P波)をセンサーが感知し、最寄り階に着床してドアを開きます。

(4)停電時自動着床装置を標準装備
停電などでエレベーター内に人が閉じ込められた場合、自動的にエレベーターの状況を確認し、バッテリーですみやかに最寄り階に着床します。

(5)様々なドアセンサ機能を装備
赤外線で人を検知してドア開閉を行う「マルチビームドアセンサ」(基本仕様)、乗場からのはさまれを防ぐ「ホールモーションセンサ」(有償付加仕様)などの機能で利用者の安全を守ります。

「マルチビームドアセンサ」:エレベーターの出入口全面に設けた赤外線ビームが、ドアが閉まり終わるまでの人の乗り降りを見守り、乗り降りが終わるとすみやかにドアが閉まります。
「ホールモーションセンサ」:乗場側に向けて照射する赤外光により、エレベーターに乗り込もうとする人を検知し、閉じかけたドアをすみやかに開きます。

4.その他の特長

(1)機械室レスのため、従来の機械室が不要になり、そのスペースを有効利用できます。(機械室の用途は、建物の確認申請によって、限定される場合があります)

(2)かご室には、視認性の高い「液晶インジケーター」を標準装備しています。

(3)オプションで意匠の改修も可能です。例えば、LED照明を用いた天井やお好みに応じて好きな照明板を自由に組み合わせることができるフレキシブル天井も用意しています。

(商標関連)
・「ELEMOTION」(エレモーション)は、三菱電機(株)および三菱電機ビルテクノサービス(株)の登録商標です。
・「エレモーション・プラス」は、三菱電機ビルテクノサービス(株)の登録商標です。
・「EleFine」、「エレ・ファイン」は、三菱電機ビルテクノサービス(株)が商標登録出願中です。

以上

報道関係からのお問い合わせ先

〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
電話 03-3218-2831  FAX 03-3218-2431
三菱電機株式会社 広報部

〒116-0002 東京都荒川区荒川七丁目19番1号
電話 03-5810-5280  FAX 03-5810-5277
三菱電機ビルテクノサービス株式会社 広報室

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