意匠品のお手入れ(その1)

こまめな清掃を行うことが、エレベーターの清潔さと快適さを長もちさせます。こまめなお手入れをおすすめします。

お手入れは、必ず一時休止させたうえで行ってください。

注意

運転を休止しないで清掃を行うと、戸の開閉で手を挟んだりしてケガをするおそれがあります。

一時休止の操作は、必ず管理者の方が行ってください。

警告

操作を誤ると、事故につながるおそれがあります。

  • 各種スイッチの位置や名称は、機種等によって異なる場合もありますので、詳細については当社の専門技術者へ確認してください。
準備する道具・溶剤は

エレベーターのお手入れは、次の手順で行ってください。

  1. 一時休止させる
  2. お手入れを行う
  3. 平常運転に戻す

一時休止・運転再開の手順

一時休止させるとき

一時休止させるとき
  1. 三菱エレベーター専用鍵を準備してください。
  2. かご室内に入り、戸が閉まらないようにかご操作盤の戸開きボタンを押したまま、次の操作を行ってください。
    1. かご操作盤の開戸を解錠して開きます。
    2. 「運転-休止スイッチ」(油圧式の場合は「運転-床合付休止スイッチ」)を「運転」側から「休止」側へ倒します。
      • 機種によっては、ゆっくりと戸が閉まり始める場合がありますので、閉まり切らないよう手などで戸を押えてください。
  3. かご操作盤の開戸を閉めて、三菱エレベーター専用鍵を抜き取ってください。

平常運転に戻すとき

平常運転に戻すとき
  • 三菱エレベーター専用鍵を準備してください。
  • かご室内に入り、かご操作盤の開戸を解錠して開いてください。
  • 戸開きボタンを押したまま、次の操作を行ってください。
    1. 「運転-休止スイッチ」(油圧式の場合は「運転-床合付休止スイッチ」)を「休止」側から「運転」側へ倒します。
    2. 開戸をカチッというまで閉めて、三菱エレベーター専用鍵を抜き取ってください。

お手入れ方法と注意点

注意事項(共通)

  • 洗剤や溶剤を長時間付けたまま放置しますと変色の原因となります。洗剤・溶剤使用後は、必ずすみやかに水拭きも行ってください。
  • ベンジン、シンナーなどの溶剤、アルカリ性の石けん水や油性、シンナー等を含有の洗剤は、意匠を傷めますので、絶対に使用しないでください。
  • エッチング仕上げ面には、キズを付けるおそれがありますので、クレンザーなどの粉末洗浄剤は使用しないでください。
  • 特に汚れが落ちにくかったり、キズがついた場合は、当社にご相談ください。

意匠品(戸、三方枠、かご室の壁など)

チリやホコリの付着

  • 柔らかい布やハタキなどを用いて落としてください。

ポマードや手あか、インクなどによる汚れ

  • 中性洗剤を浸して良く絞った柔らかい布で拭き取り後、水拭きをしてください。

クレヨンやペンキなど、中性洗剤で落ちない汚れ

  • 工業用ホワイトガソリン※で汚れを落とし、中性洗剤で余分なガソリンを拭き取ってから水拭きし、さらにから拭きをします。
    • シンナーや自動車などの燃料に使うガソリンなどは絶対に使用しないでください。塗装面がはがれるおそれがあります。

鉛筆のイタズラ書き

  • 消しゴムで丹念に消しとってください。

塗装面の頑固な汚れ

  • 市販の自動車用ワックス※をご使用ください。
    • 研磨剤を含まないものをお選びください。主成分に天然カルバナロウを多く含むものをお奨めします。
  • ワックスは、汚れた部分にできるだけ薄く塗布し、乾かないうちに広く拭き広げる要領で軽くこすった後、水拭きをして、ていねいにから拭きをしてください。
  • ワックスをあまり頻繁に使用しますと、塗装面の剥がれや変色の原因となる場合があります。

乗場インジケータ、かご操作盤のプラスチック部分

  • 乾いた柔らかい布か、水に浸してよく絞った柔らかい布で拭いてください。
  • インジケータや押ボタンの内部に水や中性洗剤が染み込まないように注意してください。

    注意

    エレベーターの装置は、 特別仕様でない限り防水にはなっていません。 水や中性洗剤がかかったり、 内部に浸み込むと故障するおそれがあります。

  • 汚れのひどいときは中性洗剤を3%ほどに薄めて、柔らかい布に浸してよく絞ってから拭いてください。

    注意

    アルカリ性、油性またはシンナー、ワックスや研磨剤等を含有した洗剤は使用しないでください。プラスチック部分が割れたり、変色のおそれがあります。